2022.07.07

日本料理調理実習 第13回 テーマは『郷土料理』

農林水産省が選定した「郷土料理百選」をご存じですか。2007年度から農産漁村において過疎化・高齢化が進み、地域の人々が培ってきた伝統的な文化が失われつつあり、その継承が危ぶまれるなか、地域の食文化の一つである郷土料理を見直し、地域の食材を生かした郷土料理の掘り起こしとともに、全国発信を図ることを目的として行われています。

和食は2013年、ユネスコに無形文化遺産として「和食の伝統的な食文化」が登録され、世界的にも注目されています。

【献立】

◉ 菜飯(全国各地でそれぞれの食材を活かした菜飯があります)

◉ けんちん汁(神奈川県の郷土料理と言われています)

◉ 治部煮(石川県の郷土料理と言われています)

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*けんちん汁の由来

大根やにんじんなどの野菜を油でいためてから煮込む料理。その発祥には諸説ありますが中国の精進料理である普茶料理の一種である巻繊(けんちゃん)が日本語になったという説と、鎌倉の建長寺で作られる「建長汁」が「けんちん汁」と呼ばれるようになった。北鎌倉には「けんちん汁」カフェもあります。また、『建長まつり』では、参拝者にけんちん汁がふるまわれます。

*治部煮の由来

・材料を「じぶじぶ」と煎りつけるようにして作ることから呼ばれた。

・「じゅぶ」とは「塾鳧」(じゅくぶ)の略。中国語で「塾」は「煮たもの」、「鳧」は「鴨」のことで「鴨の煮込み」から。

・豊臣秀吉の兵糧奉行だった岡部治部右衛門が朝鮮から持ち込んだことに因んだ料理名。